2021.09.24
多言語サイト作成時に気をつけたいこと
制作部のじろうです。
今回は、多言語サイト作成の際に気をつけていることを制作会社の視点でご紹介します。
目次
翻訳後のテキストの長さ
以下のような、テキストの長さが見た目やレイアウトに影響を与える箇所については翻訳段階から注意します。
- グローバルナビゲーション
- フッターのサイトマップ
- カテゴリ名
- フォルダ名
- 年月日の表示形式
- ボタン
略語を使って短くする場合は、一般的に通じる用語かどうかも考慮します(ネイティブチェックをかける等)。また、フッターのサイトマップ箇所など、どうしても改行が多数発生して行とページ名の区切りがわかりにくくなってしまう場合には、CSSで行間や余白の調整を行うことがあります。
対応を忘れがちな箇所
以下のような、通常のブラウザ操作のみでは意識されにくい部分の翻訳漏れ・設定漏れに注意します。
- meta description
- 代替テキスト(img要素のalt属性)
- 検索ボックス等のプレースホルダー
- aria-label属性
- visually-hidden箇所
- lang属性
言語切り替えボタンの設置方針
「English」「Japanese」など、ヘッダー等に設置する言語切り替えボタン(リンク)の設置方針を決めておきます。言語切り替えボタンの設置方針はCMS設計に影響を与えるため、サイト設計のなるべく早い段階ですり合わせをしておきます。
方針1:全てTOPページに遷移
一番シンプルな方法です。どのページにいても、切り替え先言語のTOPページに遷移させる方法です。CMS設計の観点からも特に難しい処理はありません。
方針2:対応するページに遷移
どのページにいても、切り替え先言語で対となるページに遷移させる方法です。
ただし、切り替え先言語で対応するページが存在しない場合の処理として、さらに以下2通りの処理を考えておく必要があります。
- 対応ページが無い場合はすべてTOPページへ遷移
- 対応ページが無い場合は言語ボタンを表示しない
展開する言語数
サイトの言語切り替えUIやCMS設計に影響します。例えば、直近の作成予定が日本語と英語サイトのみでも、将来的には中国語や韓国語サイト等の言語展開をしていきたい場合には注意が必要です。
UI設計への影響
言語数が少ない場合は言語切り替えボタンを並べて設置しておくことが可能ですが、言語展開数が増えてくると設置面積の関係でプルダウン選択UIにする等の必要性が考えられます。
CMS設計への影響
言語展開数が多くなる場合には、多言語コンテンツをCMS内部でどのように管理するかを真剣に考えておく必要があります。構造によっては、複数言語コンテンツの管理が煩雑になってしまうことがあります。
- どのようなCMS構造で言語別に管理するか
- 切り替え先言語ページのURLを手動設定するか、自動判別にするか
なお、弊社で対応するケースの多いMovable TypeやPowerCMSの場合には、「PowerCMS・Movable Type:後から英語サイトを追加する際のポイント」の記事を参考にしてみてください。